魚拓 高校のクラスメイト
タイトル 昨日ね
本 文 ユタカと、あの日のこと全部話した。
ユタカは全部知ってたって言った。
私が省かれそうになってたことも、
自分がターゲットになることも、
わかってたって。
私が省かれそうになってたから、私のことを好きだったユタカに矛先が向いたんだね、きっと。
私、忘れてたけど、全部話してくれた。
根元リボンで縛られて寸止めされ続けたときは、頭が真っ白になったんだって。
いかされ続けて反応しなくなったオチンチンに、ワサビを塗ったんだって。私が。その時、すごく悲しかったっていわれた。
塗られてからしばらくしたら体中が熱くなって、頭が狂いそうだったって。でも気を失ったりしたらまた私が省かれるから、ちゃんと全部耐えようって思ったんだって。
私には、それがどれほど辛いものなのか想像できない。
でもユタカが弱音を吐いたとこなんて見たことない。
いつも、どんな時も、たった一人で新しい道を切り開いてくれた。私は一クラスメイトとして、彼には感謝してもしきれない。誰もが認めるだろう。ユタカこそ、県内における○部高校の先駆者であると。
そんなユタカが弱音を吐いた。
意識が飛びそうになって、もうダメかって何度も思ったって。
私、その話を聞いただけで目を開けていられなくなった。
でも彼は、
「気持ちよかったよ。アユミ、ありがとう」
って。
それ聞いたとき、涙が止まらなくなって、ずっとずっと泣いてしまった。泣きじゃくる私を、彼はずっと抱きしめてくれた。
愛する相手がユタカでよかった。
愛せる相手がユタカでよかった。
愛してる。